漢方ソムリエの温故知煎

2015.12.21

気の異常

電球

「気血水」とは、我々の生命活動に必要な要素を3つに分類して考えるものです。この3つの要素によって体の健康を維持していると考えます。
今回はこの3つの要素のバランスが崩れることで身体にどのような影響を及ぼすかを見ていきたいと思います。
「気」…気とは形ないし目に見えるものでもないけれど、我々が生きていく為に必要なエネルギーを言います。
「元気になる」「やる気がある」「その気にならない」などの「気」です。気持ちが入れば身体も動くという事はどなたでも知っていることだと思います。病気も「気」からという事もあるくらいです。そして医療が扱うのも病気の「気」です。気が異常を起こすとどうなるのでしょう。主に以下の3種類に分類されます。
<気の異常>
1.気鬱(きうつ)
気の巡りが悪くなっている状態。心窩部(みぞおち)からお腹の辺りにかけて気が溜まってしまう為に、食道異物感(咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)) や腹部膨満感などが現れます。診断の時に決めてとなるのは心窩部の抵抗感(⇒心(しん)下(か)痞(ひ))が多いようです。
 例;ストレスが原因で不眠症⇒問診にて喉の違和感とみぞおち辺りに違和感を確認⇒気鬱と判断
2.気逆(きぎゃく)
気が下から上へと突き上げる(逆上)状態。代表的な症状に「冷えのぼせ」があります。これは逆上した結果として頭部に気が集まり熱くなり(気が充満した部分に熱が集まった状態)、反対に下半身は気がおろそかになるので、冷えるという現象です。臍(へそ)の周囲に動機(臍(さい)傍(ぼう)悸(き))を触れるのが特徴だと言われています。
 例;更年期障害に伴う冷えのぼせ⇒腹部の動機を確認し、気逆と診断⇒“加味逍遥散”を選択する。
3.気虚(ききょ)
様々な原因によって気力が衰えた状態。易疲労感、食欲減退などの症状が現れることが多いです。問診の段階で振る舞い、言動から察知できる事が多い。
 例;好きな人に振られて食欲減退⇒気虚によるものと判断、更に胃内停水(胃部振水音)を認めた⇒“六君子湯

次回は「血」についてお話ししましょう。



2015.12.12

八綱(はっこう)

陰と陽

「証」で表現される東洋医学の「八綱(はっこう)」「気血水」「五臓六腑」という3つの基本概念があります。
今日は「八綱」について触れたいと思います。
1.表裏→病変部位を区別するもの
表;皮膚などの外界に接している部位
⇒表証は口、鼻などから体内に邪気が侵入した状態。
特徴としては初期によく見られ、病状の変化が早い。
(例;頭痛、悪寒、発熱など)
裏;内臓など、体の内部に位置する部位
⇒病位が広範囲に及ぶことがあり。症状も様々であるため、表証でないものを裏証とする。
(例;腹痛、便秘)
半表半裏;口腔内、喉のあたり
⇒胸腔内臓器や横隔膜に見られる。
(例;咽頭痛、目眩、食欲不振、胸脇苦満)
2.寒熱
寒;冷えている、冷たい⇒温かいのを好む、四肢の冷えがある、便が柔らかい。
(例;下痢をしている、原因を聞いてみるとアイスクリームの食べ過ぎ。腸が冷えている→裏寒)
熱;熱をもっている⇒冷たいのを好む、口渇がある、顔が火照っている、便秘
(例;関節痛で、手で触れてみて熱ければ、表面が熱くなっている→表熱)
3.虚実→鑑別する際は、表裏と寒熱を絡めて考える
虚;正気不足(抵抗力が不足している)
⇒表虚証、裏虚証、虚寒証、虚熱証に分別
実;外界からの邪気の感受、体内の病理
⇒表実証、裏実証、実寒証、実熱証に分別
4.陰陽→八綱弁証の総綱である
陰;冷えている、湿っているイメージ(裏証、寒証、虚証がある)
陽;暖かい、乾燥している。イメージ(表証、熱証、実証がある)



2015.12.1

冷え症によく効く漢方

雪だるま

12月に入り、とても寒くなってきましたね。ということで今月は、冷え症に効くおすすめの漢方薬です。
冷え症は、身体の他の部分が温まっていて冷たくないのに対して、手足の先などがなかなか温まらず、冷えているような感じが続くことです。
この冷え症は、「血行不良」とも言えます。動脈硬化などにより、毛細血管まで温かい血液が循環しなかったり、外の気温により毛細血管が縮んでしまい、元に戻らず血行が悪くなり、血液の行き届きにくい手足の先に影響がでてしまいます。
そもそも冷え性は何故女性に多いのでしょうか。冷え症が女性に多い理由をいくつかご紹介したいと思います。
≪冷え性が女性に多い理由≫
・男性に比べて血管が細く血液の流れが滞りやすいため、手足まで充分な血液がいきわたらない。
・体温や血圧をコントロールしている自律神経のバランスが崩れやすい。
・筋肉量が男性よりも圧倒的に少ないため、熱量不足になり平熱が低くなる。
・心臓のポンプ機能が弱く、特に運動をしない人は心臓が血液を押し出す力も弱く、血行が悪くなりやすい。
・女性の骨盤は丸く、狭い骨盤の中に子宮や卵巣が収まっているため、骨盤内の血流が悪くなってしまう。

さまざまな原因がありますが、血流の循環が悪いことが主な原因になっています。
ここで漢方薬の出番です。
漢方の古典には、「四逆」という言葉があります。「四逆」という言葉の意味ですが、「四」は四肢、手足のことです。「逆」は、末端から血行が途絶えることです。つまり、四逆とは手足の血行が途絶えて、指先から冷えてくることを意味します。そこで、これらの症状を緩和するために使用される漢方薬として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』があります。この当帰四逆加呉茱萸生姜湯についてもう少し詳しく見ていきましょう。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯には以下の9種類の生薬が配合されています。
当帰、芍薬、桂皮、細辛、呉茱萸、生姜、木通、大棗、甘草
当帰と桂皮は血行を改善します。
細辛は咳止めに使われますが、ここでは腹部を温めて腹痛を鎮めます。
芍薬と大棗と甘草は、筋肉の緊張を緩め、腹痛を和らげます。
木通は体の水はけをよくして利尿作用を高めます。
呉茱萸湯は胃腸を丈夫にして、痛みを鎮めます。
生姜は、体を温めて水の巡りをよくして、吐き気を止めます。
血液の循環が悪くなると、手足や腹部が冷えてきます。腹部が冷たくなると、腸の動きが悪くなり、ガスが溜まってお腹が張ります。そして、血流が悪くなることで、筋肉が硬直し、体の節々が痛くなってしまいます。
このように血行不良による強い冷えが原因で起こる腹痛、腰痛、坐骨神経痛、頭痛、吐き気、疲労倦怠感、冷え症そのものなどの改善に、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は顕著に効果をあらわすのです。
冷え性でお困りの方、是非一度、ネットオリーブの当帰四逆加呉茱萸生姜湯をお試しください!



 

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