漢方ソムリエの温故知煎

2019.9.6

ご相談症例-10

50代男性 高血圧による不眠

主な症状

身長173cm、体重83kg、体力があり、血圧は高めで西洋薬で治療中。仕事がらストレスからかイライラすることも多い。
夜、布団に入り寝ようとすると耳鳴りがしたり、自分の心臓の音が気になり、なかなか眠りにつけない。

処   方

のぼせ気味で血色がよく体力もあり、高血圧の方です。黄連解毒湯(おうれんげどくとう)をお飲みいただきました。このお薬は体力が中程度以上の充実した方で、高血圧に随伴する症状がある時などによく用います。(のぼせ、動悸、頭痛、耳鳴り、不眠、イライラすると悪化しやすい皮膚炎など)
身体の熱を冷まし鎮める作用(消炎冷却鎮痛作用)があるため、体力のない方は身体が冷えて下痢などの副作用が起きやすくなるため用いません。

煎じ薬服用後

意外にもおいしく感じた。飲みはじめた日の夜から耳鳴りや心臓の音が気にならなくなった。気分的に落ち着いてきて、つまらないことでイライラすることも減ったように感じる。


2019.9.1

自律神経の強壮薬

居眠りする中年男性

まだまだ残暑がきびしく、日によっては、まだ寝苦しい夜がありますね。今日は、睡眠に関係する漢方薬についてご紹介します。
以前にもご紹介したことのある漢方薬で酸棗仁湯(さんそうにんとう)という漢方薬ですが、こちらが、最近の研究で、寝つきをよくする効果と、昼間ぼーっとするような症状にも効果があることがわかったのです。
もともと、この酸棗仁湯は虚弱な方向けの漢方薬です。しかし、現代人の多くは虚弱で、あまり体力旺盛で、エネルギッシュな方は稀だといわれておりますので、結果、多くの方に適した漢方といえます。 この酸棗仁湯は、チモ、ブクリョウ、センキュウ、カンゾウ、サンソウニンですが、主に効果を発揮しているのは、鎮静・催眠作用のある、サンソウニンです。 この酸棗仁湯は、睡眠のための漢方ではありますが、飲み方は、1日3回服用します。(もちろん、夜だけのパターンもありますが) では、朝や昼に飲むと昼間眠くなって日常生活に支障がでるのでは?と心配される方もいらっしゃると思います。
結論を申しますと・・大丈夫なんです。
昼間に服用しても眠くなるということはなく、むしろ、昼間はシャキッとするんですね。この酸棗仁湯の漢方薬は自律神経の強壮薬と言われていて、起きる神経と眠る神経を強化します。 起きるべき時にはシャキっとさせて、眠るべき時にはしっかり身体を休める、睡眠リズムを正常化するというお薬なので、昼間に飲むとむしろシャキッとするというわけです。
ぜひ、夜眠れないという方、もしくは、昼間ずっとだるくて眠いという方にはお勧めの漢方薬ですのでお試しください。



2019.8.27

ご相談症例-9

60代女性 うつ病による不眠

主な症状

身長157cm、体重50kg、数年前から気力がわかず、毎朝起きることが辛かったり、イライラしたり、息苦しい。食欲もあまり湧かない。家事もほとんどやる気になれない。
精神科で抗うつ剤と眠剤を処方され飲んでいるが、ぐっすり眠れず、日中に眠くなったり、倦怠感が抜けない。

処   方

比較的体力がないとのことでしたので、まずは酸棗仁湯(さんそうにんとう)を3日分お試しいただいたところ、あまり効果がなく、喉がつかえる感覚もあり、息苦しさも改善しないという症状でした。そこで半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)に切替えていただきましたところ、早期に諸症状が改善されました。
この漢方薬は喉に異物がないのにつっかえるような違和感がある時によく用いられ、精神的な不安を取り除き、気持ちを落ち着かせる作用があります。基本的には体力が中等度の方に用います。
※不眠の治療もその方の証に合った漢方を選ぶのが理想ですが、諸症状で判断しかねる場合には、まずは酸棗仁湯を用いてみることも多く、実際に奏功する例も少なくありません。

煎じ薬服用後

半夏厚朴湯を飲み始めて3日目くらいからまとまった睡眠が取れるようになってきた。息苦しさも気にしなくなったためか、あまり気にならなくなった。精神科の薬も少しずつ減らしているため、昼間に眠気に襲われなくなり、ずいぶん調子がいい。


2019.8.8

ぐっすり眠れないのは

眠れずつらい人

毎日ぐっすり眠れていますか?
年を取眠りが浅くなる、考え事をしてなかなか眠れない、疲れすぎて眠れない…、こんなことがよくありますよね。 睡眠が充分とれないと、翌日の気分や体調はすぐれません。若い時には連日徹夜をしても一晩ぐっすり眠ればすぐに元気になったりもしますが、年を重ねるにつれ、なかなか回復はしません。
ぐっすりと質の良い睡眠をとるには「脳の機能」がよいという条件があります。赤ちゃんは何時間でも寝られる、若い人がお昼過ぎまで寝ていられるなんてことがありますよね。それが50代後半になると、早朝に目覚めることが多くなります。
脳の血管の動脈硬化によって、脳内の血流量が低下してくると早寝早起きの傾向になるようです。
「年を取ると早寝早起き、眠りが浅くなり夜中に何度も目覚める」といいます。眠るというのはエネルギーが必要なんですね。
ぐっすりと質のよい睡眠をとりたいと思っていても、薬に頼りたくないと考えている方は多いです。無理に服用する必要はありませんが、何日も不眠を我慢するよりも、薬を用いてでもぐっすり眠る方が体にはよいです。 夜間頻尿、咳が出るなどの身体的原因と、うつや統合失調症、認知症、不安といった精神的な要因…、まず原因を知ること、その上で、ご自分の症状に合ったお薬を使ってみるのもいいかと思います。
不眠は東洋医学では心の症状と考えます。心は精神活動をおこなうところ、様々な要因が心に影響して不眠をおこすわけです。
次回は漢方薬を用いた不眠の改善例をご紹介したいと思います。



2019.8.1

夏の頭痛

冷たいもの食べて頭痛の起きた人

暑い日が続きますね。まだまだエアコンが欠かせません。エアコンは適切に使うことで熱中症対策に大変効果的です。しかし、冷房の効いた部屋に1日中ずっといることは体調を崩す原因になります。
手足が冷え切ったり、お腹が冷えたり、頭痛やめまいが起こったりします。おまけにこの季節はアイスコーヒーやアイスティ、アイスクリームにかき氷など、お腹を冷やすお楽しみがてんこ盛りです。知らず知らずのうちに、私たちの胃腸を徹底的に冷やし、体調を悪くさせているのです。特に胃が冷えることで起こる症状のひとつに、片頭痛があります。胃が冷えると、胃の近くにある肝が冷えます。肝が冷えると、頭頂から側頭部を巡る神経に影響が伝播し、頭痛が発生するのです。
そこで、今回おすすめの漢方薬は呉茱萸湯(ゴシュユトウ)です。
この「呉茱萸湯」、配合されているゴシュユとショウキョウという生薬が胃を温めます。また、呉茱萸は気の逆流を抑える為に片頭痛に伴って生じる吐き気も抑制し、おまけに肝もあたためてくれます。冷えたことで起こる消化機能の低下は、人参、ショウキョウ、大棗が胃腸の機能を高めて消化機能を助けてくれます。また、呉茱萸は、水代謝も改善し、水はけをよくすることで、頭痛に対して優れた効果を発揮します。
一般的に煎じ薬は温かい状態で服用しますが、今回の呉茱萸湯は違います。頭痛・胸やけがひどい場合については、冷まして服用するのもありです。ただし、胃腸は冷やしすぎないことが重要です。



2019.7.1

夏バテにおすすめの漢方

湿気

毎日、暑いですね。体調は大丈夫ですか?夏バテしていませんか?
今月は夏バテの要因についてご紹介したいと思います。
夏バテは、暑さだけでバテているわけではありません。この暑さと冷房による寒暖差によって起こっています。
暑い⇒涼しいを繰り返ししていると、身体を調節する自律神経が乱れます。この自律神経の乱れが食欲不振を引き起こし、全身の倦怠感、重だるい症状に繋がり、場合によっては寝つきを悪くし、良質な睡眠を妨げます。暑さでも疲れて胃腸も弱り、体力も落ちて、いわゆる夏バテの状態になります。
そしてもう一つの大事な要因があります。それは湿気です。
日本の夏は特に湿度が高いと言われています。高温多湿が続くと、汗の出口周辺が詰まることで発汗ができなくなり、身体の水分が体内にたまります。そうすることで身体が重だるく疲れやすくなり、むくみ、関節、腰の痛みに繋がります。そして、夏バテ症状を悪化させるのです。
今日は、そんな夏本番を向かえるにあたり、夏バテ対策の漢方薬「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」をご紹介します。この漢方薬には、水分代謝を改善するビャクジュツが入っています。そして胃腸の働きを改善するニンジン、ショウキョウ、チンピが入っています。それらが胃腸から身体を元気にして、病気に対する抵抗力をつけ、疲れを取りのぞき、元気にします。
興味深いのは、身体を元気にする漢方の代表格という意味で、別名「医王湯」とも呼ばれているそうです。この別名からもよく効きそうですよね!ぜひ、補中益気湯をお試しください。



   

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