漢方ソムリエのうんちくコラム
中くらいの体力の方、あまり症状がひどくない切れ痔、いぼ痔などの痔の治療に用います。便通をよくする働きもあります。
漢方では「痔」の状態を「血」が滞った状態、いわゆる「瘀血(おけつ)」が肛門にあると捉えます。「乙字湯」は「血」の流れを改善することで「うっ血」や「腫れ」を治し、「切れ痔」などの傷の治りを早めるんですね。
また、便通を改善し、排便時の痛みや圧迫をやわらげるとともに、筋肉の緊張を高めることで、「内痔核(ないじかく)=いぼのようなもの」が肛門の外へ出るのを防ぐ効果もあります。
便通に効果をもたらす生薬である「大黄」の量が他の漢方薬に比べ少なめなので、基本は便秘薬は避けるべきである「妊婦」の方にどうしても用いるときの便秘薬としてよく使われます。
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商品説明
効能・効果
大便がかたくて便秘の傾向にあるものの次の諸症:痔核(いぼ痔),きれ痔,便秘
成分と分量
1包(大人1日量)中に次の成分を含んでいます。
・トウキ 6.0g
・サイコ 5.0g
・オウゴン 3.0g
・カンゾウ 2.0g
・ショウマ 1.5g
・ダイオウ 0.5g
してはいけないこと
- 次の人は服用しないでください。
生後3カ月未満の乳児。
- 本剤を服用している間は、次の医薬品を服用しないでください。
他の瀉下薬(下剤)
- 授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けてください。
相談すること
1. 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください。
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)体の虚弱な人。(体力の衰えている人、体の弱い人)
(4)胃腸が弱く、下痢しやすい人。
(5)高齢者。
(6)次の症状のある人。
むくみ
(7)今までに薬により発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
(8)次の診断を受けた人。
高血圧,心臓病,腎臓病
2. 次の場合は、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談してください。
(1)服用後,次の症状があらわれた場合。
関係部位 |
症状 |
皮ふ |
発疹・発赤,かゆみ |
消化器 |
悪心・嘔吐,食欲不振,はげしい腹痛を伴う下痢,腹痛 |
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診察を受けてください。
症状の名称 |
症状 |
間質性肺炎 |
せきを伴い,息切れ,呼吸困難,発熱等があらわれる |
偽アルドステロン症 |
尿量が減少する,顔や手足がむくむ,まぶたが重くなる,手がこわばる,
血圧が高くなる,頭痛等があらわれる |
肝機能障害 |
全身のだるさ,黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる |
(2)1カ月位(きれ痔,便秘に服用する場合は5〜6日間)服用しても症状がよくならない場合。
3.長期連用する場合には、医師又は薬剤師に相談してください。
4.次の症状があらわれることがあるので、このような症状の継続又は増強が見られた場合には、服用を中止してください。
下痢
用法・用量
本品1包を和紙袋入りのまま、水約500mLを加えて、半量ぐらいまで煎じつめ、和紙袋とともに煎じかすを除き、煎液を3回に分けて食間に服用してください。(大人の1日量)
年齢 |
1回量 |
1日服用回数 |
大人(15歳以上) |
上記のとおり |
3回 |
7歳以上15歳未満 |
大人の2/3 |
4歳以上7歳未満 |
大人の1/2 |
2歳以上4歳未満 |
大人の1/3 |
3カ月以上2歳未満 |
大人の1/4以下 |
3カ月未満 |
服用しないでください。 |
<用法・用量に関連する注意>
(1)用法・用量を厳守してください。
(2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(3)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させてください。
(4)煎じ液は、必ず熱いうちにかすをこしてください。
(5)本剤は必ず1日分ずつ煎じ、数日分をまとめて煎じないでください。
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります)
(4)煎じ液は腐敗しやすいので、冷暗所又は冷蔵庫等に保管し、服用時に再加熱して服用してください。
(5)生薬を原料として製造していますので、製品の色や味等に多少の差異を生じることがあります。