急性症状

風邪の初期には、漢方薬の即効性が発揮されます

かぜに対する西洋医学の治療では、咳・痰・発熱などの症状ごとに複数の薬を使うのが一般的です。これらは主に症状を抑えることを目的とした対症療法となります。一方、漢方薬も対症療法の一つではありますが、体へのアプローチの考え方が異なります。

たとえば発熱の場合、西洋薬は熱を下げることを目的としますが、漢方では発熱そのものを体の防御反応と捉えます。免疫反応を高めながら発汗を促し、結果として自然に熱を下げていくという考え方です。

実際に、かぜによる発熱に対する解熱効果を比較した調査では、漢方薬のほうが西洋薬よりも早く解熱したという報告もあります。これは、漢方薬が体本来の「治る力」を引き出すことで、症状の改善につながるためと考えられています。

漢方薬は「効き目がゆっくり」という印象を持たれがちですが、かぜの治療においては即効性が期待でき、症状に合った処方を選ぶことで十分な効果を発揮します。

下図は漢方薬選びの目安です。主な症状が枠線の項目(悪寒/咳/鼻水・鼻づまり/のどの痛み)にありましたら、そちらを軸にして左側の体力も参考に、あてはまる症状が多い漢方薬をお選びください。
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風邪・咳の漢方薬一覧

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