貧血と漢方
貧血の漢方薬
女性の10人にひとり、また月経のある方でいえば5人にひとりが貧血といわれています。貧血といえば、朝礼で倒れたり、ちょっと顔が青白いといった軽いイメージかと思われがちですが、実はとても深刻な病気です。貧血と侮るなかれ。
血液というのは、体の隅々まで栄養素を運びます。何十兆個もある体中の細胞それぞれの仕事を円滑に行うための栄養を行き届かせるため働きがあります。貧血というのはそれが足らなくなる、つまり、細胞が栄養不足を起こすんですね。
体の調子が悪い、体がだるいだけでなく、イライラしたり、気分が落ち込むなどといった感情面にまで悪影響を及ぼすのが貧血です。また、心臓というのは健気なもので、貧血で酸素が体に行き渡っていないことがわかると、一生懸命働こうします。懸命に働こうとするので、オーバーヒートを起こし、心臓病になってしまったりもするんです。
こんな恐ろしくもある貧血は、漢方で改善したいものです。貧血症状と併せ、疲れて元気ややる気が出ない、といったような症状をお持ちの方におすすめなのが「十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)」。これは血を作る生薬に加えて、やる気を出させたり、元気いっぱいにする人参という生薬が配合されています。
ただ、まれに生薬のジオウやセンキュウによって胃が荒れやすくなる方がいらっしゃいますので、胃の弱い方には「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」という漢方薬がおすすめです。
迷われましたら、お気軽にご相談ください。