アンチエイジング―脳や見た目の老化を防ぐ
感情の老化
「感情年齢」というものがあるそうです。精神科医の和田秀樹さんによれば、加齢による脳機能の衰えや生活習慣病予防も大切だが、「感情の老化防止」がもっとも大切なのだとか。
感情年齢と密接な関係があるのが脳の前頭葉。前頭葉は、やる気や情動、創造性などをつかさどっており、40代ごろから萎縮が始まるそう…。萎縮すると「面倒くさい」「面白くない」「感動しない」などの状態になることが多くなり、いわゆる"頭の固い人"になるようです。
さらに幸せホルモンとよばれる「セロトニン」や、男性ホルモンである「テストステロン」も感情の老化に関わっているのだそうで、これらも40代から徐々に減少していきます。
では、感情の老化を食い止めるにはどうしたらよいでしょう?ズバリ、「脳を甘やかさないこと」だそうです。
具体的には、
・心から楽しめること、やりたいことをやる。
・失敗を恐れずになんでもチャレンジする。
・普段の行動を少し変えてみる。例えば、新しいジャンルの本を読んだり、新しい景色に触れるなど、やったことがないことに挑戦してみる。
・日光を浴びる。(セロトニンの分泌を促します。)
・恋をする。これ、好きな芸能人なんかにドキドキときめくだけでも良いようですよ。
感情の老化が促進するのは、いつも馴染んだことを続ける刺激のない生活。それを少しでも変えてみる行動をとらなければ、活気や若々しさがどんどん失われ、老化も止まらないということです。感情からアンチエイジングしたいですね!
見た目年齢
人の見た目は寿命の長さと関係があるそうです。(英医学誌「British Medical Journal」より)
研究内容は以下の通り、
2001年、デンマークに住む70歳以上の双子1826人(男性840人、女性986人)の顔写真を見せて、41人の男女に見た目年齢を判定してもらいました。
そして、2008年(7年後)の追跡調査時に亡くなっていたのは675人でした。全体の37%。分析の結果、実年齢より若く見える人は長生きする傾向にあり、同じ双子でも見た目年齢に大きく差のある場合、実年齢より見た目年齢が高く見られた人は実際の寿命が短いことが判明しました。
そして、見た目年齢が若い人ほど、身体機能、握力、認知機能が高く、細胞の寿命に関係すると言われる染色体の「テロメア」が長いことが分かったのです。ちなみに、「テロメア」は、細胞分裂に伴って短くなり、限界まで短くなるとそれ以上細胞が分裂できなくなるため、老化との関連性があると言われています。
それでは、見た目の老化、具体的には顔と肌の老化を防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
見た目が若い=シワ、シミ、たるみが少ない。シワは喫煙と紫外線、シミは紫外線が関係しています。さらには未婚の人、やせすぎを示す低BMI値、肌および口腔内のケアが不足した生活習慣なども、肌の老化を早める要因なのだそうです。
そして具体的な対策は以下の4つです。
1.禁煙
2.紫外線を避ける
3.血糖値を低く保つこと(甘いものの摂取を控えること)
4.ストレスを避けること
5.ポリフェノール、特に緑茶に含まれるものの摂取
なかなか難しいこともありますが、中には簡単に始められることもありそうです。