腸内環境と漢方

子どもの便秘

便秘の子供

お子さんの便秘のお悩みの相談をよく受けます。その時にお勧めするのは「小建中湯」です。

小建中湯は、お子さんにとっては魔法のようなお薬です。お腹の痛みをとりながら、排便をスムーズに促し、そして食欲も高めます。

興味深いのは、お腹の調子をよくすることで、小児アレルギーを改善する効果があるのです。小建中湯には膠飴という水あめが入っています。この水あめは、乾燥大麦もやしと餅米です。これらが、お腹の中の善玉菌の餌となり、善玉菌が増えることで、免疫が正常になり、アレルギーが改善すると考えられています。

但し、水あめばかりを舐めればよいというわけではありません。配合されている芍薬という生薬は、腸内で特定の菌により分解されて初めて効果が発揮されます。芍薬を含む絶妙な生薬の配合比率により、全体として、抗アレルギーにとって、有効な腸内環境が完成するのではないかということなのです。

さらに、小建中湯は、不登校が改善するという精神的な効果も取り上げられています。これは、腸内のトリプトファン代謝に影響を与えることで、セロトニン量が増えて、うつ気分が改善することによるものと思われます。すなわち、小建中湯は、腹痛のお薬であり、便秘のお薬であり、アレルギー薬であり、抗うつ薬でもあるのです。まさに魔法のような漢方薬なんです。

具体的な症例は当店ブログにも書いてます。よかったらお読みくださいね。
⇒便秘を治すだけじゃない「小建中湯」※外部サイト(オリーブ薬局HP)に移動します

腸内環境と免疫の関係

腸内環境と免疫

「腸内環境を整えることが大切」とよく耳にしますが、そもそも、なぜ腸はそれほど重要なのでしょうか。

腸は、食べ物を消化して栄養を吸収するだけの場所ではありません。食べ物と一緒に、細菌やウイルスなどさまざまなものが身体の中に入ってくるため、身体を守る免疫の重要な場所でもあります。

腸の粘膜には多くの免疫細胞が集まっていて、身体に必要なものと、排除すべきものを見分けながら働いています。このため、腸と免疫には深い関係があることが分かっています。

さらに、腸の中には非常に多くの細菌が暮らしています。この腸内細菌の集まりを「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」や「腸内フローラ」と呼びます。

腸内細菌は以前、「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」と分けて説明されることが多くありました。しかし現在では、それぞれの菌が複雑に関わり合っていることが分かっており、特定の菌だけを増やすというより、さまざまな腸内細菌がバランスよく存在できる環境を保つことが大切だと考えられています。

腸内環境を整える基本は、特別なものを摂ることではありません。野菜、豆類、海藻、きのこ、穀類などから食物繊維をとり、さまざまな食品をバランスよく食べることが大切です。味噌、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品も、普段の食生活に無理なく取り入れてみるとよいでしょう。

また、適度な水分補給や運動、十分な睡眠なども、排便や腸の働きに関係しています。「腸内環境を整える」と聞くと食事だけを考えがちですが、毎日の生活習慣全体を見直すことも大切です。

漢方でも、お腹の「冷え」や胃腸の働きを重視します。例えば、お腹が冷えて痛み、ガスなどで強く張るような場合には大建中湯(だいけんちゅうとう)が用いられます。

大建中湯は、山椒・人参・乾姜・膠飴からなる漢方薬で、お腹が冷えて痛む、ガスなどでお腹が張るといった症状に用いられます。

一方、先ほどご紹介した小建中湯は、体力があまりなく、疲れやすい、腹痛を繰り返すなど、胃腸が弱い方に用いられる漢方薬です。

同じ「お腹の漢方」でも、冷えとお腹の張りが強いのか、胃腸が弱く腹痛や疲れやすさがあるのかによって、選ぶ漢方は変わります。

当店では、50種類以上の植物性原料を発酵熟成させた「比叡山酵素」も取り扱っています。こちらは漢方薬ではなく、植物発酵エキスを使用した食品です。毎日の食生活を見直す際の選択肢の一つとして取り入れることができます。

「便秘が続く」「お腹が冷えて痛む」「いつもお腹が張っている」など、腸の不調は人によってさまざまです。漢方では症状だけでなく、その方の体質もみながら処方を選びます。漢方選びに迷われましたら、お気軽に薬剤師へご相談ください。


掲載外の漢方薬もお作りできることもございます。また、服用後のご質問もお伺いします。お気軽にご相談ください。
※ご相談・お問い合わせは無料です。薬剤師より返信いたします。

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