漢方ソムリエのうんちくコラム
その昔、水戸藩に原南陽(はらなんよう)という有名な漢方医の先生がいました。原南陽は水戸藩医の子に生まれ、京都の山脇東門に学び、助産術も学んだ後、江戸にて按摩(あんま)や鍼(はり)で生計を立てたそうです。
しばらくは貧乏な暮らしぶりだったのですが、その腕の良さに評判が立ち、たまたま当時の水戸侯の急病を救ったことをきっかけに、正式に藩医となりました。南陽はいきなり500万石を与えられたのです。そして、南陽は戦陣で使われる処方を4つ作りました。
その4種を甲、乙、丙、丁と名付けました。乙字湯は夜営で身体を冷やした時に起こる循環障害からくる痔を治す処方。丙字湯は神経症や膀胱炎を治す処方。丁字湯は暴飲暴食のための処方。
そして、甲字湯は打撲したときに用いるための処方でした。甲字湯は、「瘀血(おけつ)」を改善する、つまり滞った血流を改善する処方なのです。詳しく構成生薬をみてみると、甲字湯は、桂枝茯苓丸に胃の働きを整える「甘草」と「生姜」を加えたものです。現代では打撲以外に、血の道症、生理不順、のぼせやすくて足が冷える方など、特に女性に用います。
桂枝茯苓丸が合うタイプの方のうち、胃腸が弱い方用の漢方とご理解ください。
甲字湯に関するコラム
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商品説明
効能・効果
比較的体力があり,ときに下腹部痛,肩こり,頭重,めまい,のぼせて足冷え等を訴える次の諸症:月経不順,月経異常,月経痛,更年期障害,血の道症,肩こり,めまい,頭重,打ち身(打撲症),しもやけ,しみ
成分と分量
1包(大人1日量)中に次の成分を含んでいます。
・ケイヒ 4.0g
・ブクリョウ 4.0g
・ボタンピ 4.0g
・トウニン 4.0g
・シャクヤク 4.0g
・カンゾウ 1.5g
・ショウキョウ 1.0g
してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用・事故が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください 。
生後3カ月未満の乳児。
相談すること
1. 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください。
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)体の虚弱な人。(体力の衰えている人、体の弱い人)
(4)高齢者。
(5)今までに薬により発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
(6)次の症状のある人。
むくみ
(7)次の診断を受けた人。
高血圧,心臓病,腎臓病
2. 次の場合は、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談してください。
(1)服用後,次の症状があらわれた場合。
関係部位 |
症状 |
皮ふ |
発疹・発赤,かゆみ |
消化器 |
食欲不振 |
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診察を受けてください。
症状の名称 |
症状 |
偽アルドステロン症 |
尿量が減少する,顔や手足がむくむ,まぶたが重くなる,手がこわばる,
血圧が高くなる,頭痛等があらわれる |
(2)1カ月位服用しても症状がよくならない場合。
3.長期連用する場合には、医師又は薬剤師に相談してください。
4.次の症状があらわれることがあるのでこのような症状の継続又は増強が見られた場合には、服用を中止してください。
下痢
用法・用量
本品1包を和紙袋入りのまま、水約500mLを加えて、半量ぐらいまで煎じつめ、和紙袋とともに煎じかすを除き、煎液を3回に分けて食間に服用してください。(大人の1日量)
年齢 |
1回量 |
1日服用回数 |
大人(15歳以上) |
上記のとおり |
3回 |
7歳以上15歳未満 |
大人の2/3 |
4歳以上7歳未満 |
大人の1/2 |
2歳以上4歳未満 |
大人の1/3 |
3カ月以上2歳未満 |
大人の1/4以下 |
3カ月未満 |
服用しないでください。 |
<用法・用量に関連する注意>
(1)用法・用量を厳守してください。
(2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(3)煎じ液は、必ず熱いうちにかすをこしてください。
(4)本剤は必ず1日分ずつ煎じ、数日分をまとめて煎じないでください。
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります)
(4)煎じ液は腐敗しやすいので、冷暗所又は冷蔵庫等に保管し、服用時に再加熱して服用してください。
(5)生薬を原料として製造していますので、製品の色や味等に多少の差異を生じることがあります。